習慣について書かれた本は山ほどある。この本もそのうちの一冊で、主にある行動や意思決定に見えるそれが習慣であるのか、そうでないのかを検証する実験に文が割かれていたように思う。
習慣の持つ力、習慣を変えるためになにをするか、習慣がどのようにして作られるのか(それは無意識に人のモチベーションが、一見その行いと関係のないところで上下することにも関係がある)、などが分かる実験もあって中々面白かった。実験の内容自体を自ら咀嚼して自身に反映、活かすことのできる人向けの本で、この本から何か天啓を得ようというのは間違いと感じた。
ただし、エピローグ、付録、まで読むとそれに近い、どうしたら習慣を変えられたかの一例として汎用的なものが載っていた。中々良さそうなので実践してみるといいかもしれない。
習慣を身につけるのに必要なものだろうと思えたのは、
- 小さな報酬
- トリガー
- それのシンプルさ
だったように思える。小さな報酬がきっと日常生活に当てはめるには難しいなとも思った。例えばプログラミングをする習慣というのを身に着けたかったとき、その行為と思い通りに動くという結果そのものが報酬になるタイプの人じゃないとそこで苦労する。小さな積み重ねをしようとしている人を見つけたら積極的に褒めたりしたいと思った。それが少しでも報酬系を刺激してくれれば僕から見える世界が良くなる。そしてそのために僕自身が人を褒めるに値する人物にならねば、と明後日の方向からモチベーションが湧いたのであった。
なんだか終盤にかけて随分駆け足になる本だなぁと感じたけど、終始退屈することなく読めたのでまぁよかったと思う。あと、この本を読むということが本を読む習慣をつけたいという目的によるものならおすすめできる。